2014.09号 インドネシア編(1)

皆様こんにちは、株式会社コアブリッジの柳です。今号からインドネシア編をお届けします。

インドネシア概要

インドネシア共和国(正式名称:Republik Indonesia、英名:Republic of Indonesia)は、赤道直下にあり、大小1万数千もの島からなる、東西に長く伸びた国です。
首都ジャカルタのあるジャワ島、マレー半島の南西にあるスマトラ島、観光地で有名なバリ島、オオトカゲで知られるコモド島などは皆さんもご存知でしょう。

面積は日本のおよそ5倍、人口は約2億5千万人(世界人口白書2013)でASEANでは第一位、世界でも中国、インド、米国に次いで第四位の規模です。
国民の9割近くがイスラム教徒ですので、世界最大のイスラム国と言えます。

公用語はインドネシア語で、お隣マレーシアの母国語であるマレー語と非常に似通っています。私が最初に覚えたマレー語/インドネシア語は”Terima kasih(ありがとう)”で、次がなぜか”Keluar(出口)”でした…
Keluarは空港などの施設でしょっちゅう見かけるものですから…
英語は街中ではあまり通じず、私が行ったレストランなどでは1店舗に1人2人くらいの店員が話せるくらいでした。

通貨はルピア(IDR)で、この原稿執筆時点のレートで、1ルピア=0.0089円 です。100ルピアが1円弱なので、ルピアを2桁切り下げればおおよそ日本円の額になります。
物価は、首都ジャカルタでは、感覚的に日本の三分の一から二分の一くらいでしょうか。
参考までに、スーパーマーケットで買ったカップラーメンが3,490IDR、ポテトチップスが5,800IDR、リンゴが6,100IDR、現地マクドナルドのコカコーラが7,000IDRでした。

大統領制で、現大統領はユドヨノ氏(第六代)ですが、この7月の選挙で次の第七代大統領が決まったばかりです(10月からジョコ・ウィドド氏)。
初代スカルノ氏、第二代スハルト氏の名前はよく知られていますね。次号で記す予定のインドネシアの歴史でもこの2人の名前が出てきます。なお、第五代のメガワティ氏は、初代スカルノ氏の娘です。
ちなみに、スカルノやスハルトは、その1語でフルネームです(姓がなく、名も1語のみ。ジャワ人などは姓がない)。

入出国時の注意

入国時には到着ビザが必要です。事前取得しなくても、現地の空港で入手できます(※ジャカルタのスカルノ・ハッタ空港の場合。以下スカルノ・ハッタ空港でのことを記します)。
飛行機を降りて空港建物に入ったらすぐのところに窓口があり、25USドル(※金額は変更がありうるので必ず事前にお調べください)を支払うと到着ビザがもらえます。ここでの円→ドル両替は、円→ルピア→USドルのように二度手間で、その分余計にレートも悪くなるので、USドルをお釣りのないように持参することを強くお勧めします。私は日本で両替して持っていきました。

到着ビザ。ジャカルタのスカルノ・ハッタ空港では現地で入手できます。
USドルで代金を支払うため、入国前に両替しておく必要があります。

イミグレーションでは、帰りの航空チケットの提示が求められます。eチケットの場合は印刷したものを見せれば大丈夫です。
出国時には150,000ルピアの出国税が必要です。最低限、この分のルピアを残しておく必要があります。出国税はチェックインカウンターで支払いました。

なお、スカルノ・ハッタ空港にはターミナルが3つあるので、どのターミナルで搭乗するのか調べておきましょう。私はこれを怠って、帰りのタクシーで運転手に任せていた結果、ターミナル3でなければならないところをターミナル2で降りてしまいました…
電光掲示板でいくら探しても搭乗予定の飛行機の表示が見つかりません…
周りを見回しているうちにエアポートサービスの窓口が目に入ったので、そこで係員にたずねたところ、ターミナル3に行かなければならないことが分かりました。ターミナル間移動用に無料のバス(黄色のバス)が出ているのでそれに乗ればよいとのこと。
ちょうど黄色いバスが来たので、その係員にお礼を言ってそそくさとバスに乗りました。

スカルノ・ハッタ空港のターミナル3。 LCC 用に 2009 年に建てられました。 新しくて清潔です。
写真の右手奥に両替所とSIMカードを売っている店舗が、左手にコンビニエンスストアがあります。

入国直後にすること

まずは両替ですね。ターミナル3の到着ロビーを出た所には一カ所だけ両替所がありました。しかし、日本円だけ異様にレートが悪い(2割くらい円安のレート)… これにはちょっと腹が立ちましたが、他にないので仕方なく最低限両替しました。空港の両替レートが悪いのはどこの国でも一緒ですが、ここまでひどいのは初めてでした。

次にするのは、携帯電話(スマートフォン)を使えるようにすること。やはり空港内に店舗があるのでそこでSIMカードを購入。SIMカードそのものが105Kルピア(950円くらい)、通信料のプリペイド分が65Kルピア(600円くらい。すみません、また通信量上限は失念しました…)でした。

空港内のコンビニエンスストアでお金をくずしてからタクシーへ。インドネシアでもタクシーのぼったくりは要注意です。BlueBirdグループという、青い車両のタクシー会社が比較的安心と聞きます。空港出口付近にたむろして声をかけてくるタクシーには目もくれず、空港に来た客を降ろした青いタクシーを探して、フロントガラスに”BlueBird”というステッカーが貼られていることを確認し、運転手に声をかけてから車に乗り込みます。気をつけないと、BlueBirdタクシーを真似たぼったくりタクシーもありますからね。

タクシー代は、空港から市街地に行く時は、運賃の他に駐車代(おそらくタクシーが空港敷地に入った場合に支払う)と高速代がかかります。駐車代と高速代(二カ所分)が4K+8K+5.5K=17.5Kルピア(160円くらい)、私が泊まったホテル(ジャカルタ中心部)までの運賃が150Kルピア(1,400円くらい)ほどでした。

この運転手さん、英語はあまり話せませんが、ちゃんとメーターを使ってくれるし、人が良さそうな方だったので、その点は安心でした。
しかし街の中心部まで来た所で「ごめん、ホテルまで道が分からない」というようなことを言い出して、他のタクシーに乗ってくれという雰囲気でした…
冗談じゃないと思い、スマートフォンの地図アプリで誘導したりガードマンに道を尋ねたりして何とかホテルまでたどり着きました…
ジャカルタ出張者に聞くと、結構こんなことは多いようです。
空港でSIMカードを買ってスマフォを使えるようにしておいて良かった、と心底思いました。

なお、BlueBirdグループが比較的安心というのは、ホテルでヨーロッパ人と思われる女性がタクシーを頼む際に「BlueBird, please!」とポーターに言っていたので、他所の国でもよく知られているのでしょうね。ちなみに私が乗ったタクシーは、行きも帰りもBlueBirdグループのPUSAKAタクシーでした。

次回はインドネシア編の続きをお届けします。次号でまたお会いしましょう。

※本文中の数値やURL等は執筆当時のものです