2017.01.02 PMP®資格試験の研修時間とPDU(2)

2016.11.19に、プロジェクトマネジメントの資格The Project Management Professional(PMP)®を受験する際の公式研修時間(事前学習時間)について書きました。
プロジェクトマネジメント協会Project Management Institute, Inc.(PMI)®の日本支部のWebサイトのFAQページの3−2には以下のように記されています。

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PDUはプロジェクトマネジメントの応用研修でも発行され受領もできますが、PMP®受験者に必要なのはPDUでなくPM公式研修時間です。

  • PMP®受験申請には、PMBOK®ガイドに準拠した総計35時間のPM公式研修時間の履修が必要です。
  • PM公式研修の履修証明書を発行してもらう必要があります。
  • まず研修提供機関に対して「該当する研修か否か」を確認してから受講しないと受講費が無駄になります。
  • 自習は第三者情報として証明できないのでPM公式研修時間としては申請できません。

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これに従えば、プロジェクトマネジメントに関する研修を受講してPDUを獲得したからといっても、PMP資格受験のための公式研修時間として使えるとは限りません。
このため、11/19のブログでは「PDUを発行した教育機関に確認したほうがよい」と書きました。
研修会社によって研修講座の説明記述は「PDUを取得できます」「PMP受験のための公式研修時間としてxx時間参入できます」などと様々で、どの申請に使えるのかが明確でない場合があるためです。

ここで、現在、PMIから認定を受けている研修機関(Registered Education Provider : R.E.P.)が、プロジェクトマネジメント研修をどのようにPMIに登録しているか、裏側を少しお話ししましょう。
※あくまで現在の方法です。以前あるいは今後についてはこの限りではありません

R.E.P.はPMIのWebサイトにログインし、新たに登録する研修講座の情報を入力していきます。
研修名、研修番号、研修期間、提供形態(集合研修、eLearningなど)、どのPMI標準に準拠しているか(PMBOK®ガイド第5版など)、研修品質の評価方法、該当講座のレビューワー、などなどです。このうちの一つにPDU数もあります。
これでPMIから審査を受け、合格すればPDUや公式研修時間を発行できるようになります。

説明の都合プロジェクトマネジメント研修を便宜的に分類すると、以下の4種類あります。

(a)PDUを取得できる研修
(b)PMP対策研修(公式研修時間を取得できる)
(c)PMP対策研修ではないが公式研修時間を取得できる研修
(d)その他
ここでは(d)は除外します。

実は上記の(a)(b)(c)の各講座の登録方法に差異はなく、上述の情報を入力します。
受講者に発行するPDU数も公式研修時間も、”PDU数”の入力欄に記入した数字になります。
“公式研修”とは『受講証明書が発行される研修』のことを指し、よって現在は、教育機関が実施した研修のPDU数=公式研修時間 となるのです。

上記はあくまで現時点での話です。昔に受講した(=昔に登録された)研修も同様とは限りませんので、やはり、公式研修時間(事前学習時間)として申請可能かどうかは確認したほうがよいです。

※PMI、PMP、PMBOKはプロジェクトマネジメント協会(Project Management Institute, Inc.)の登録商標です。